VISION柳沢林業が目指すもの

VISION
山の恵みを生かしきる新林業会社

柳沢林業は
松本平の山から授かった恵みを
真っ先に預かる杣人として
恵みという生命の尊さと
一つひとつ向き合い
林業の伝統・文化を受け継ぎながら
木への愛と遊び心を持って
山と自然の恵みのすべてを
余すところなく生かしきり
山と人、山と街、人と人を
繋いでいきます。

MESSAGE
山はすべてのいのちの源。

柳沢林業は、木材生産を目的とした狭義の林業だけでなく、「山」の本質的な価値の理解を広め、その価値を高める林業のあり方を探っています。

林業に携わる者は、森林と言わず「山」と言います。山という言葉には、神という意味があります。当たり前すぎて気づきにくいことですが、信州の澄んだ空気と美味しい水は、健全な山からもたらされています。私たちが生きるために必要なものの多くを山が与えてくれている。つまり山とは「いのちの源」なのです。
 
源流から海までの距離が短く高低差の大きい日本では、多様な樹木が混在する森林の保水力によって、常に豊富な水が生み出され、災害が軽減されています。また、山からの豊かな水があることで、稲作をはじめとした農業が可能となります。私たちも農業を始めて、水の大切さを実感しています。昔は水を得るために森林の手入れをしたと聞きます。まさに水は山の恵みの最たるものです。

当社には馬搬や馬耕に活躍するヤマトという馬がいます。元来、馬の重要な役割はたい肥のための落ち葉を山から運び出すことにありました。日本は資源がないと言われますが、年に何度も草刈りが必要になるほど、植物の生育に適した環境があります。山の手入れで出る枝葉や草などのたい肥もまた、山の恵みです。

また、意外に思われるかもしれませんが、海の漁師さんは山の神に感謝を捧げます。「森は海の恋人」と言われるように、豊かな森林があることで、山のミネラルが川から海に運ばれ美味しい海産物が育まれることを、漁師さんは知っているのです。つまり「山はすべてのいのちの源」なのです。

江戸から昭和にかけて、過度な利用によりはげ山が多くなった時代には、土砂災害も頻発しました。明治以降は植林も進められましたが、早く真っ直ぐに育つ針葉樹のみが植えられたことで多様性が失われ、適切に手入れされず荒廃している山も見られます。さらに、外材との価格競争により生産性が優先された結果、山は木材生産工場のようになってしまいました。

これらの時代を経験した今、私たちが目指す山づくりは、いのちの源たる「山」の再生を目的とした森林づくりであると考えています。それは、日々山に入り、その変化を観察して大地の環境を調え、いのちとしての樹木に感謝を忘れず、適切な資源利用を進めることです。私たち柳沢林業は「いのちの源の山守」としての役割を担ってまいります。

このような山づくりの実現に向けて、私たちのくらしも変わっていく必要があります。そのために、「自然(じねん)」をベースとした社会づくりにも取り組んでいきます。「自然(じねん)」とは、Natureの訳語として充てられた「人間の外側にある自然」ではなく、「人間もその一部であるところの自然」です。すべての生命は、循環の中で生かし生かされている。「いのちはすべてひとつらなり」という意味の「自然」です。「自然(じねん)」をベースに、全体の調和を優先し、みんなが幸せになる社会をつくることを目指します。

日々、木を伐ることで命と向き合い、その命を無駄にしないために自らの魂を磨く木こりであればこそ、山を基準とした世の中を創造できると信じています。

株式会社柳沢林業 代表取締役 原薫

YANARIN STORY
やなりん魂

「やなりん魂」とは、“やなりん”こと柳沢林業が、山の恵みを生かしきるためにずっと大切にしてきたこと・これからも大事にしていくこと・みんなに知って欲しいこと・あなたに聞いて欲しいこと…そんな杣人の想いの根っこを綴ります。