マツの樹勢回復作業 1

2016.10.06

先日、市民タイムスの樹勢回復の記事をアップしましたが、その後お問い合わせが多いため詳細をお知らせします。

門下振りののびるクロマツ

門下振りののびるクロマツ

 

 

 

 

 

 

依頼は、最近樹勢が弱った気がする、見てほしいとお施主様から相談がありました。

見に行ってみると確かに最上段はかなり葉の量が少なくなり、新芽の伸びも弱々しい状態でした。

中段の新芽

中段の新芽

 

 

 

 

 

最上段の状態

最上段の状態

色々とお話を伺う中で見えてきたことは、周辺環境の変化のよる樹勢の衰退でした。
お庭の環境は昔からそんなには変わってはいないのですが、周りにあった田んぼが住宅に代わったことが大きいと感じました。
昔はこんこんと水の出ていた、家の裏にあった湧水が枯れてしまったそうです。

田んぼや石組みの水路からしみ込んだ水が地下水となり湧水につながっていたと思われます。
水路や河川の護岸工事による水脈の枯れや詰まりの影響が、見えるところではこのような影響になったのでしょう。
水脈の枯れは土壌の乾燥を、詰まりはドブ化の誘因となってしまいます。
クロマツはアカマツと違い水を好むので水脈の変化は樹勢に影響したと思われます。

事前に土壌透水検査と土壌酸度検査を行いました。
結果は透水検査で、かなりの不良、酸度検査では畑側がアルカリ化しているものの、ほぼ中性と結果が出ました。

施業の計画としては、菌根菌と炭を利用しマツの根系の状態改善とゼオライトによるミネラルの供給による樹勢回復
炭と竹により土壌中の通気、透水性の向上を図ることによる環境改善としました。

当日の施業の様子は、また後日アップします。

わかばやし

その他の記事