マツの樹勢回復

2016.06.15  04:54  やなりん造園部, 未分類

暑くなってきました。

松本の空は夏のような雲がモクモクしております。

暑くなるのに伴って、マツの松枯れも進行しています。

松本の山は、見ればため息が出るほどの松枯れの進行具合です。

山の松は無理でも、街場や里のマツは救いたいとの思いで取り組んでいますマツの樹勢回復作業が地元新聞の「市民タイムス」に掲載していただきましたので報告します。

市民タイムス 6月4日

人間も腸の中で微生物と共生しています。

マツも根で共生関係にある菌類がいて、樹勢維持や促進の手助けをしてくれています。

今回は、松本微生物研究所の菌根菌資材を利用し樹勢回復の施業をしました。

大事にされてきたマツを傷つけることなく施業できます。

マツが元気になることは松枯れ予防になると思います。

 

わかばやし

 


戸隠神社ご神木の樹勢回復

2016.05.25  03:45  やなりん造園部, 未分類

 

戸隠神社、中社の大杉

戸隠神社、中社の大杉

5/8(日)に戸隠神社の中社でスギのご神木の樹勢回復を図る施工をいたしました。

戸隠神社宮司様

戸隠神社宮司様と山本樹木医

施工は樹勢回復を図るとともに、樹木医の研修会も兼ねていました。

スギの樹勢はかなり衰退していました。

衰退の一番の原因は、観光客が木に触るときの踏圧です。スギは衰退し癌種病にかかっていました。葉量が少なく、下に立つと枝葉の間から空が見えました。

30人ほどの樹木医で手分けして根を一本一本手作業で掘り出します。踏圧で傷んでいる根や腐っている根を切除して、切口に癒合剤を塗ります。

根が命

根が命

 

松本微生物研究所様より菌根菌資材説明

その後、改良土壌で覆土し、スギの共生菌根菌であるAM菌を散布してもう一度、覆土潅水して終了しました。

仕上げ作業

今回作業させて頂いたスギは、推定樹齢800年、戸隠神社中社と同じぐらいの歴史を持つスギだそうです。立派なスギだからこそ、人が観光に訪れるのだと思います。しかし、観光に訪れる方が衰退の原因になっていました。

今回、樹勢回復の施工後に立ち入り禁止の区域を拡大するとともに、訪れた方が触れるような場所を設けるそうです。

人と自然の間のことを取り持つのも、樹木医の仕事だと認識を新たにした研修会でした。

 

わかばやし

 


松の樹勢回復について

2015.06.08  11:43  やなりん造園部
対象の松

対象の松

先日、とあるところで樹木医を対象とした松の樹勢回復の研修が行われました。

樹木も人間と同様で、元気がなくなってくると病気にかかりやすくなる、またその病気が悪化、進行し易くなるという事があります。
今回対象になった松も樹勢が弱ったために葉ふるい病にかかっていました。

研修の内容は菌根菌資材を使用した松の樹勢回復処置でした。
菌根菌というのは、植物の細根につながり、共生する土壌微生物です。
植物に共生すると、土壌中に菌糸のネットワークを作り、水分や養分を
集めて植物の根に与えたりします。
そのために植物の養水分吸収性や耐乾燥性が高まり、植物の耐病性や生育を促進させるというものです。
その菌根菌を樹木と共生させる上で最適な資材である炭に植えつけたものが菌根菌資材です。
炭が植物によい理由としては、通気性と保水性の確保できそのことが根の発育に良いことや菌根形成の場となること、ミネラルの植物への供給があげられます。
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上の写真の黒いものが炭に植えつけられた菌根菌資材です。
その他の土壌改良剤(赤玉、桐生砂、軽石、炭)などと組合わせて対象となる松の根に配置します。

菌根菌資材

菌根菌資材

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適度な根を選び出し施工します。
松が弱っていることもあって健全な根や発根の期待できる根の本数はかなり少ないですが丁寧に掘り出し作業を遂行しました。

研修を終えての感想としては、松の木の根を観察し生育環境を整えてから松の生態に沿った樹勢回復の施工が素晴らしと思いました。
また、化学肥料などとは違い樹体を根本から健全にできることも良いと思います。そして樹体注入剤などとは違い樹体に傷をつけないことも大事なことだと思いました。

松本でもいよいよ松くい虫の被害が激甚化しそうな気配です。
菌根菌施業は山にある多数の松を救うことは難しいですが、お庭にある単木の松なら救うことができます。

大切な松のこと、思い出のある松のことなどぜひご相談ください。

わかばやし