今朝の松本は冷えました。先週は霜が降りました。
紅葉もだいぶいい感じで進んでいます。
今朝、クロマツの樹勢回復したお宅のマツを見てきました。
葉が濃く茂りいい感じです。
来年の新芽も待機しています。
今年は樹勢を維持するため、冬の剪定は行わない様にお話しさせて頂きました。
わかばやし
【承前】
どうも、こんにちは、連続投稿、おそれいります。ふじさわです。
10/15(土)に『里山フォーラム~みんなで創り守ろう地域の里山』という、イベントを筑北村東条にて開催しました。今回は、そのご報告をば。(当日チラシはこちら↓)
当日は、参加者・関係者のみなさんから、現地ワーク・講演ともにご好評いただきまして、誠にありがとうございました。
里山を、「福祉」や「癒し」といった観点から、人々が交流する健康的な場とする(山も、人も!)という趣旨をもって、開催しました。
午前は山林散策・現地ワークショップ、お昼は新米おにぎり・豚汁を美味しくいただき、午後は取り組み紹介や、各先生からの講演を経て終了、という流れで行われました。
以下、ちょっと長くなりますが、ダイジェスト版でお送りします。
当日は、ひさしぶりの快晴。(ここ一番で晴れてよかったぁ。これでイベントの8割は成功したと言っても過言ではない。それぐらい良い天気に恵まれました。)
上原先生(東京農業大学教授)のご提案により、山林に入る前の「血圧」「アミラーゼ測定」。森林療法の取り組みをしたあと、どんな変化が起こるか、参加者のみなさん自身で計測してもらう。
先生は、なにせ植物たちや、森林がもたらすいろいろな効果にお詳しい!みんな山の中で、「へぇ~!」「そうなのかぁ!」と感心しきり。この山は、ずっと人の手が入っていなかったので、柳沢林業で間伐を行っているのですが、こうした間伐によって視界がひらけることには、樹木の成長といった林業的な意味合いのほかに、人間が安心に感じる効果があるとのこと。(逆に暗い森、視界のひらけない森は不安に感じますよね。たしかに)
木漏れ日についても、欧米各国などで研究がなされていて、人を癒す効果があるんですって。うーん、よくわかります、気持ちいいですもんね。
自然状態でも、人工的な手入れ(間伐)をした後でも、林地には倒れて臥せっている樹木や、枝が落ちていますが、これらを順序立てて片づける作業が、人間の脳(認知機能?)に良い影響を与える、といったお話も。(森林内でパッと見分けがつき、わかりやすい目印は、赤色の印(テープ)だそうです。)
余談ですが、森林や川・滝などの癒しスポットでよく聞く「マイナスイオン」って本当は存在しない、という衝撃的な事実が、告げられたのも良かったですね。
なんと、先生自らが桑の木によじ登っていくではありませんか!
葉っぱを煮出しクワ茶の完成。
これがまた、山まで人歩きしたあとで、美味しいのなんの。
山の恵みって感じですね。一休みしながら、みんなでお茶を。もともと養蚕業を営むために桑の栽培が盛んだった名残でしょうか、桑の木がいっぱい生えているエリアがあり、「これは一般的な林業(スギ・ヒノキや、マツなどの針葉樹の材木を主体とする)から考えると、どうしたものかねぇ」と思っていた山が、一転。お茶畑に見えてきました。初夏ぐらいの時期だともっと美味しくお茶が入るそうです。
スギ・ヒノキ・アカマツ・カラマツなどの葉っぱを煮出して作る、『芳香蒸留水づくり』の体験も。ワンカップのお酒をあたためるように、葉を詰めたグラスに水をほどほどに注ぎ、アルミホイルで蓋をします。ぐつぐつあったまって、良いころあいで、取り出してみると、良い香りがするではありませんか。おもしろいなぁ。
森林療法のひとつである、軽作業の体験も。目印をつけた枯れ木を、手鋸で伐り出し、せっせと運びます。皆さん、積極的に作業に参加してくれいました。鋸なんて、日常生活であんまり使わない昨今ですが、これもまた新鮮そうで何より。
普段、われわれはチェーンソーや重機(ユンボ)、ワイヤーなどを使って、間伐したり、木を運び出したり、しているわけですが、手作業は手作業の味わいと山が別の視点で見えてくる面白さがありました。例えるなら、いつも車で走っていた道を、自転車や徒歩でゆくと、また違った景色が見えてくるような感覚でしょうか。
みんなで協力するのも、そのときどきで工夫が必要であり、1人で黙々と作業するのとは違った風景がみえてきます。無意識で行っていますが、言われてみれば、これって結構、高度な作業ですよね。
最初は、みなさん、これからどんなことをするのかな?という、不安と期待の入り混じった、少し緊張した面持ちでしたが、歩いて、お茶を飲んで、匂いをかいで、軽作業で一汗かいて、とするうちに少しずつと表情が柔らかくなってきたような気がしました。
締めは、「森林内のお気に入りの場所で寝そべる」(それぞれ思い思いの場所で)を実施しました。いや、これがまた気持ちイイんです。
ちなみに、樹木の間を抜ける、木漏れ日をあびながら。木々の揺れる様子は、これまた睡眠導入に効果があるのだそうです。(そりゃそうだ!と、当たり前のような気もしますが、その効果は、学術的に、アカデミックに証明されているそうです。)
午前の部は、森林の癒しに後ろ髪惹かれる中、無事に終了。戻ってくると、Re Forest Campさんと地元の方で準備してくださった、新米おにぎりと、豚汁でお昼ご飯。良い陽気の中、しばし休息。「至れり尽くせりだぁ」とは、参加者の談。
午後は、柳沢林業からの本事業の取り組み紹介や、里山保全再生ネットワーク(親子はねやすめ)の岩間さんからのレスパイト活動の紹介。それから、香山さんの森林講話、上原先生の森林療法の講演など、盛況のうちに閉幕いたしました。
あ、そういえば、森林に入っての血圧・アミラーゼ測定の結果ですが、傾向としては、森林に入る前と後では、後の方が、やはり数値は低下。つまり、人のストレスは、森林に入ることで、軽減の方向に作用するのですね。(もちろん個人差はありますが、全体的な傾向として。)こうやって数値にして見てみると、より説得力がありますよね。)
午後の講演でも、各発表者よりいろんな興味深いお話が伺えましたが、個人的に印象的だったのは、「男女によるストレス発散方法の違い」です(・・・なんだか森林と関係なさそうな話題。笑)。とは言うものの、ストレスと、背景にあるわれわれの社会生活は不可分なわけで。
驚いたのは、男性のストレス解消法の1位「お酒を飲む」、2位「寝る」、3位「身体を動かす」と、傾向的には、個人でできることばかり!!
その一方、女性のストレス解消法の1位「人と話す」、2位「美味しいものを食べる」、3位「買い物に行く」と誰かと関わる社会性の高いものが多いイメージ!(順位は、正確ではないかも、ですが、だいたいこんな感じだったと思います)。この違いが、平均寿命の違いにも表れるのかなぁ、と。何にかわかりませんが、感心してしまいました。
さて、当日の模様をお伝えしましたが、もちろん、これが全てではありません。伝えきれない分がまだまだあります。
が、長くなっちゃうので、このあたりで。
当日参加者の方はラッキーですね。僕も今回、いろいろ準備はテンテコ華麗に舞ったわけですが、なかなか無い貴重な機会に携われてHappy Go Luckyという感じでした。
また良い機会があれば、お会いしましょう。活動は、これからも続きますので、まとまってきたら、またお知らせします。次は、事前にブログに載せるのを、忘れないようにしよう。
ではでは。
ふじさわ
みなさん、こんにちは。ブログアップひさしぶりのふじさわです。
信濃毎日新聞さん、松本平タウン情報さん、市民タイムスさんに記事にてご紹介いただきましたが、今月15日に「里山フォーラム」というイベントを開催いたしました。(詳しいお話は、次のブログでアップします。)
今回は、その前段となる、里山調査のお話です。
9月20日、当日は、台風接近・鬼気迫る中での調査。
おそるおそる山に入りました。
東京農業大学の上原教授、山川草木・山仕事創造舎の香山さんとともに、この筑北村東条・高畑の里山を知ることを目的に、地域の方や関係団体とともに、調査に入っていきました。
里山らしく、山の中には、祠や、たき火、薪窯の跡らしきもの、畑跡の石垣、ふるい道型などを見ることができます。かつてそこにあった暮らし、人が山に入ったであろう痕跡がそこかしこに、たくさんありました。(あとで香山さんの調査でわかったことですが、1970年代ごろまで、畑があったことが空中写真で判明。)
「環境指標生物」とも呼ばれる「地衣類」の「ウメノキゴケ」。彼らが自生しているということは、ここが空気が綺麗な場所である、という証拠。(標高が高いエリアで多くみられるそうです。)
台風による嵐の予兆を感じながら、雨脚の隙間をぬって、山頂(標高884m)まで踏破。山麓との高低差は、およそ100mと、なかなかの斜面を昔の人が使った古道を散策しつつ登ってみると、対岸の村落が見え、気持ちよく外周を一望。この山の特徴である、岩石が表出している箇所もそこここに。(ここで畑をやっていたのかと思うと、たかだか50年~100年前にもかかわらず、先人の健脚ぶりに驚く。)
どうにかこうにか、 台風直撃前に、無事に山を下り(さむかった~!)、公民館をお借りしての上原先生からの「森林療法」レクチャーを受ける。全国各地で行われている森林の健康活用の事例をご紹介いただく。(長野県は、森林療法の先進地域!)
単に、森林は健康に良い、ということではなく、西欧での事例や、人間の身体に与える影響を具体的な統計データに基づき、大変説得力のあるご説明をいただきました。
先生のすごいところは、自ら動き、実践方法を披露する点。そして、ウイットにとんだお話しで皆をひきこむのである(「疲れた役場の職員」などの名フレーズ!)
最後に、スギやヒノキ、広葉樹たちの葉っぱを用いた『芳香蒸留水づくり』の実践も。みんな興味津々で、楽しく嗅いでいました。うーん、勉強になります。
さて、イベント当日はどうなるかな?お楽しみに!と言いたいところですが、既に開催終了にて、その模様は次のブログで報告します~!
ふじさわ
さて、連投していますマツの樹勢回復のブログですが、当日の施業の様子をお伝えします。 当日の施業は、マツの根回りに対して菌根菌資材を使用し樹勢回復を図りつつ、竹や炭を利用しお庭全体の環境を改善する目的で作業しました。
お施主様に先祖から受け継いだ木を大切にする想いをお聞きし、施業させていただけることを光栄に思うと同時に責任を感じながらの作業でした。
施業は、根回りに菌根菌資材とゼオライトなどの埋設とお庭全体の通気通水性を図るため、山梨県の杜の園芸さんhttp://watashinomori.jp/interview/image_itv_19.htmlの技法を取り入れた方法でクロマツとお庭全体をよくする狙いで行いました。
お庭全体の環境改良は「川床式埋炭法」と命名した高低差のある川床なような溝に炭と節抜きをし半割にした竹を埋設する方法で行いました。溝を掘る位置決めはお庭全体の地形の変化や土質などを鑑みて決定しました。
施業の結果良好です。
結果はまた後日アップします。
わかばやし
先日、市民タイムスの樹勢回復の記事をアップしましたが、その後お問い合わせが多いため詳細をお知らせします。
依頼は、最近樹勢が弱った気がする、見てほしいとお施主様から相談がありました。
見に行ってみると確かに最上段はかなり葉の量が少なくなり、新芽の伸びも弱々しい状態でした。
中段の新芽
色々とお話を伺う中で見えてきたことは、周辺環境の変化のよる樹勢の衰退でした。
お庭の環境は昔からそんなには変わってはいないのですが、周りにあった田んぼが住宅に代わったことが大きいと感じました。
昔はこんこんと水の出ていた、家の裏にあった湧水が枯れてしまったそうです。
田んぼや石組みの水路からしみ込んだ水が地下水となり湧水につながっていたと思われます。
水路や河川の護岸工事による水脈の枯れや詰まりの影響が、見えるところではこのような影響になったのでしょう。
水脈の枯れは土壌の乾燥を、詰まりはドブ化の誘因となってしまいます。
クロマツはアカマツと違い水を好むので水脈の変化は樹勢に影響したと思われます。
事前に土壌透水検査と土壌酸度検査を行いました。
結果は透水検査で、かなりの不良、酸度検査では畑側がアルカリ化しているものの、ほぼ中性と結果が出ました。
施業の計画としては、菌根菌と炭を利用しマツの根系の状態改善とゼオライトによるミネラルの供給による樹勢回復
炭と竹により土壌中の通気、透水性の向上を図ることによる環境改善としました。
当日の施業の様子は、また後日アップします。
わかばやし
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☎ 0263-87-5361
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事務所: 松本市岡田下岡田774-1
作業場: 松本市岡田下岡田660-9